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熊本工9回逆転され決勝逃がす/センバツ

4回裏熊本工2死二塁、藤村は左中間越え適時三塁打を放ち激走する
4回裏熊本工2死二塁、藤村は左中間越え適時三塁打を放ち激走する

<センバツ高校野球:常葉菊川6―4熊本工>◇2日◇準決勝

 熊本工(熊本)初の決勝進出はならなかった。常葉菊川(静岡)に4―6と逆転負け。1番藤村大介(3年)が三塁打2本で3点を挙げるなど、8回までは1点リードの熊本工ペースで進んだが、最終回に連続二塁打を浴びるなど3点を失って逆転負け。1958年(昭33)に全国制覇を果たした済々黌以来、49年ぶりの熊本県勢決勝進出の夢は破れた。初出場の大垣日大(岐阜)が帝京(東京)を5―4で破り決勝へ進出。今日3日の決勝戦は常葉菊川と大垣日大の東海対戦となる。

 センバツで勝負の厳しさを残酷さを知った。熊本工の初の決勝進出は最終回に、常葉菊川のバットに打ち砕かれた。「自分たちが相手より弱かったということです。チャンスを生かしきれなかった」と藤村大介(3年)は唇をかみ締めた。

 準決勝でも自慢の足は存分に見せた。2回、2死二、三塁で左翼手の横を抜ける三塁打で2点を挙げ逆転した。4回にも2死二塁で左中間を抜く当たりでさらに1点を追加。安打を放てばすぐにトップスピードに入る。一気に三塁まで駆け抜ける藤村らしい三塁打で得点を挙げた。

 センバツは挑戦の場だった。大会前から大阪桐蔭のスラッガー中田翔(3年)が注目される中で「長打力のあるチームと対戦してみたい。機動力でも上位に行けることを見せたい」と目標を挙げた。新チームになってからは「打てない」「パワーがない」と言われ続けてきた。主将としての責任もあっただろう。「主将になってからは練習から帰ると疲れて夕食の途中で眠ってしまうほどだったんですよと母由子さん(43)は言う。「打てないチーム」でも勝ち進めることを証明したかった。

 「ここで簡単に勝ってしまったら、夏は出て来れなかったかも。屈辱的な負け方をしたので、ここで目標ができました」と主将らしくきっぱりと言った。。藤村の帽子のつばには「韋駄天(いだてん)」と書き込んである。春の甲子園を駆けぬけたスプリンターは、スピードとパワーに磨きをかけて夏、また甲子園へ戻って来る。【前田泰子】


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