センバツ高校野球

nikkansports.com

このページの先頭




ホーム > 野球 > アマチュア野球 > センバツ高校野球


熊本工が足で49年ぶり4強

3回裏熊本工2死一塁、一塁走者の藤村は室戸の森沢を足で揺さぶる
3回裏熊本工2死一塁、一塁走者の藤村は室戸の森沢を足で揺さぶる

<センバツ高校野球:熊本工5―3室戸>◇3月31日◇準々決勝

 熊本工(熊本)が室戸(高知)を5-3で破り、同校、県勢としても49年ぶりのベスト4入りを果たした。3回、1番藤村大介(3年)が出塁すると、得意の走塁で相手投手のリズムを乱し4者連続四死球を誘い一挙4点、自慢の足で勝利を引き寄せた。大会注目のスラッガー中田翔(3年)を擁する大阪桐蔭(大阪)は常葉学園菊川(静岡)に1―2で敗れ、準々決勝で姿を消した。

 49年ぶりの勝ち名乗りだ。熊本工が室戸を下してベスト4進出を果たした。「先輩方もテレビで見ていてくれていると思います」と藤村主将は胸を張った。

 2回戦の派手さはないが、またまた自慢の足で勝利を決めた。1点を追う3回、併殺をまぬがれて一塁に残った藤村が塁上で仕掛けた。いつもより1歩先に出るリードで相手投手にプレッシャーを与える。盗塁を狙うのではなくプレッシャーのための深いリードで度重なるけん制球を誘った。これが奏功、相手投手はリズムを崩した。2死から4連続四死球での押し出しと、6番藤本功将(3年)の安打で4点を奪って逆転した。「塁に出たら常にゆさぶる、かき回すことは考えています。相手が嫌がるやり方で点を取れればいいと思っています」。大会一の俊足を持つ藤村ならではの働きだった。

 足を絡めた緻密な攻めには裏づけがある。毎試合、山本拓巳(3年)が担当して対戦相手のビデオを細かく分析する。何度もビデオを見て相手投手の癖や配球を分析し、情報を試合前夜に全員の前で発表。ナインは細かいデータを頭に入れて試合に臨んでいる。「人の癖や性格を見るのが得意なんです。必要とされているので喜んでやっています」。初スタメンの疲れもなんのその、山本は宿舎に戻ると早速、次の常葉菊川の分析に入る。

 「うちは俊足がとりえなんです」と林幸義監督(59)。四死球は安打と同じと考えて選球眼をみがき、四死球を選んで塁に出る。公式戦の本塁打ゼロのまま甲子園準決勝まで勝ち上がってきた。次に目指すはセンバツ初の決勝進出。史上最速のスプリンターたちがファイナリストを目指して甲子園を駆け抜ける。【前田泰子】

 ◆49年ぶり準決勝メモ 1958年(昭和33)30回大会以来のベスト4進出。この年熊本工は59年に中日に入団した成田秀秋―西田幸雄のバッテリーで2勝、準決勝では済々黌との同県対決。熊本工は初回に先制したが、3回のスクイズ失敗や走塁ミスなどで逆転負けを喫した。ちなみに済々黌は準々決勝で王貞治選手が、左右スタンドに1試合2本塁打を放った早実を撃破し、九州勢で初の優勝を飾った。

 ◆高知勢に初勝利 春夏通算7度目の対戦で初めて高知勢を下した。選抜大会での対決は88年(60回大会)の高知商―熊本工以来6度目。


最新ニュース一覧

記事バックナンバー




このページの先頭へ


nikkansports.comに掲載の記事・写真・カット等の転載を禁じます。
すべての著作権は日刊スポーツ新聞社に帰属します。
(C)2007,Nikkan Sports News.