常葉菊川田中が中田に挑戦状/センバツ
<センバツ高校野球:常葉学園菊川10-0今治西>◇28日◇2回戦
中田斬(ぎ)りに、静岡のドクターKが名乗りを上げた。常葉学園菊川(静岡)のエース田中健二朗投手(3年)が今治西(愛媛)から毎回の17三振を奪い、10-0で完封勝ちした。センバツ左腕の17奪三振は史上2番目に多い記録になる。次戦は大阪桐蔭の中田翔投手(3年)に真っ向勝負を挑む。春夏通じて初出場の大垣日大(岐阜・希望枠)は7-4で北大津(滋賀)に勝ち、名将阪口慶三監督(62)は史上14位タイの甲子園通算25勝目になった。
甲子園にまた1人、ドクターKが誕生した。田中は内外角に直球やスライダーを投げ分けて、初回から三振の山を築いた。左腕ではセンバツ史上2番目の多さの毎回17奪三振で今治西を3安打完封し、常葉学園菊川を静岡県勢24年ぶりのベスト8へ導いた。「17奪三振は初めて。打たせてと思って結果がついてきてうれしい」とほおを緩めた。昨秋の東海大会で、静岡県勢として10年ぶりに優勝した力をみせた。
闘将・星野イズムが、田中を成長させた。元中日外野手の佐野心部長(40)が当時の左腕の両輪だった今中や山本昌から聞いた星野仙一元監督(60=現日本代表監督)の「ど真ん中投法」を、新チームになった昨年8月から実践してきた。「9回2死満塁2-3ならど真ん中に投げるから、ど真ん中に投げられないとダメ。練習ではとにかくど真ん中。微調整をすればコースにいく。田中には、今中のビデオも見せたりしてイメージをつくらせた」(佐野部長)。
今年2月には、3週間で2200球をど真ん中に投げ続けてフォームを固めた。「真ん中に投げて制球力を付けた」。佐野部長が「今中のイメージが出ていましたね」とだぶらせるほど、完ぺきな投球だった。
次は大阪桐蔭戦だ。田中は「全打席三振させるようなピッチングをしたい。それくらいでないと抑えられない」と怪物中田に挑戦状をたたきつけた。昨秋までは手のひらに書いた「人」の文字をのみ込まないとマウンドに上がれなかったが、甲子園ではその儀式を1度もせずに仙台育英の佐藤ら好投手に投げ勝ち自信を得た。「対戦が楽しみ」。心身ともに進化を続ける左腕が、怪物に立ちふさがる。【浜本卓也】
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