佐賀北が初の決勝進出/夏の甲子園

- 長崎日大対佐賀北 2回裏佐賀北1死一、三塁、馬場の捕前スクイズで三塁走者の田中が生還(撮影・藤尾明華)
<全国高校野球選手権:長崎日大0-3佐賀北>◇21日◇準決勝
「佐賀のがばい強か軍団」が、ついに決勝の舞台まで駆け上がった。佐賀北が準決勝で長崎日大(長崎)を3-0で破り、初の決勝進出を果たした。先発・馬場将史(3年)から2番手のエース久保貴大(3年)への必勝リレーで完封。甲子園無失点の久保は佐賀大会からの連続無失点を46回1/3と伸ばした。公立高校の決勝進出は11年ぶり。22日の決勝で40年ぶり進出の広陵(広島)と初優勝をかけて戦う。開幕戦で甲子園初勝利を挙げた佐賀北は、延長再試合の激闘も制し、がばい旋風で頂点を目指す。
佐賀北の背番号1、久保に風格すら感じられた。初の決勝進出。歓喜に沸く応援席とは対照的に、勝利の瞬間は淡々としていた。8回から登板し「0」を重ねて6試合連続無失点。県立校の快進撃を支える男は、この日も気負いなく甲子園のマウンドを楽しんだ。
「1日でも長く野球を続けたいと思っていたら、一番長く甲子園にいられた。決勝に行けるのは、とにかくうれしい」。久保は目を輝かせた。唯一先発した佐賀大会初戦途中から甲子園大会6試合を含め、連続無失点を46回1/3に伸ばした。6月の練習試合で11安打6失点した長崎日大にもリベンジした。
完封リレーを演出した先発の馬場は投打に大活躍。2回にスクイズで自ら先制点を決め、7回を3安打無失点。長崎日大・浦口の129キロスライダーより、馬場の直球は最速127キロと遅いが「僕は持ち味を生かして、コーナーを突くだけ」と話した。
特待生問題に揺れた高校球界。だが無縁の県立進学校の快進撃が吹き飛ばした。開幕戦の甲子園初勝利から延長引き分け再試合の激闘、優勝候補の帝京撃破…と一気に駆け上がった。
百崎敏克監督(51)は「9回2死になって、決勝なんだとドキドキしました」と目を細めた。前任の佐賀・神埼(かんざき)高の01年春夏甲子園出場の経験を生かし、常に甲子園を意識させてきた。「荷物を置いた瞬間からノックが始まるから取り掛かりを早くとか、お客さんはこんな感じだとか。ピンと来ない様子だった」。地元中学の軟式出身者だけの選手に全国の感覚を身につけさせ、テスト前に9時間の勉強会を行うなど集中力も養った。
打線もそつなく得点。3点はスクイズ、暴投、犠飛とタイムリーなしで奪った。文武両道の“がばい熱か旋風”は、22日午後1時、頂点を目指して広陵の壁に挑む。【佐藤千晶】
[2007年8月22日9時19分 紙面から]
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