常葉菊川が春夏連覇へM2/夏の甲子園

- 大垣日大対常葉学園菊川 2回表大垣日大2死一塁、永峯の右前打で一塁走者の森田(左)が三塁を狙うもタッチアウト。三塁手は伊藤(撮影・藤尾明華)
<全国高校野球選手権:大垣日大1-6常葉学園菊川>◇20日◇準々決勝
常葉学園菊川(静岡)が49年ぶりに実現したセンバツ決勝戦の夏再現となった対決を制し、史上6校目の春夏連覇へあと2勝に迫った。5回に伊藤慎悟(2年)が決勝タイムリーを放つなど6-1で大垣日大(岐阜)に逆転勝ちした。
常葉学園菊川のミラクル2年生・伊藤がまた打った。0-1で迎えた5回裏1死。6番酒井嵩裕一塁手(2年)7番石岡諒哉捕手(3年)の連打でまずは同点。ここでスタンドの熱い視線が打席に注がれた。3回戦(対日南学園)で1人で代打同点3ラン&サヨナラ安打と、史上初の快挙を成し遂げた伊藤が入る。初球の124キロスライダーをはじき返すと、打球は右前に転がる勝ち越し適時打に。「前の石岡さんが直球を打ったので、スライダーを狙っていました。かなり(バットの)先っぽでした」。満面の笑みで振り返った。
前日練習では守備に専念しており、本来は先発出場の予定はなかった。正三塁手の前田隆一(2年)が前日の打撃練習で背筋を痛め、急きょ回ってきた出番。この日の朝食後、エース田中健二朗(3年)から「おれのために打ってくれ」と、春季県大会以来公式戦2度目の先発を告げられた。「できたら打ちたいです」と控えめに答えたが、打席では剣道で鍛えた手首の強さを生かした堂々のフルスイング。7回にも遊撃手のグラブをはじく中前打を放ち、これで甲子園通算7打数5安打5打点。「自分でもよく分からない」という猛打ぶりだ。
伊藤の勢いに乗せられるように、バント無用の強力打線も10安打と火を噴いた。同点打の石岡は、8回にも勝負を決める左越え2ラン。「1回戦からスライダーに手を出していたので、開き直って真っすぐに絞った。振り遅れて形はよくないけど、しんに当たってよかった」。センバツではチーム最高打率(3割8分9厘)も、3回戦まで9打数1安打と苦しんでいた。森下知幸監督(46)は「打撃不振だった石岡が復活したのは大きい」と喜んだ。
ラッキーボーイは活躍を続け、中軸打者も当たりを取り戻した。98年横浜(神奈川)以来、史上6校目となる春夏連覇まで「マジック2」。静岡大会から6度目の逆転勝ちを果たしたミラクル常葉菊川のムードは最高潮だ。【斎藤直樹】
[2007年8月21日9時58分 紙面から]
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