広陵が40年ぶり4強進出/夏の甲子園

- 試合後、メディカルスタッフに見守られベンチで水分を補給する広陵・中井監督(撮影・藤尾明華)
<全国高校野球選手権:広陵7-1今治西>◇19日◇準々決勝
広陵(広島)は今治西(愛媛)のエース熊代聖人(3年)を攻略。7-1と快勝し、40年ぶりに4強入りした。
三塁ベンチを見ると、広陵・中井監督が最前列に立っていた。伝令もサインもいらない。その姿が「ゲキ」だった。6番林竜希(2年)が燃えた。「ここで1本打てば、監督も楽になって、日陰で休んでもらえる」。4回、1-1に追いつき、なお2死二、三塁。力強くバットを握り、左翼前へ勝ち越し適時打を。監督への思いが試合の流れを変えた。広陵打線は5、7回にも追加点を挙げ、今治西・熊代を攻略した。
18日の試合中に中井監督が熱中症などの症状を訴えた。代理監督も検討したほど状態は悪かった。主将の土生(はぶ)翔平(3年)は前夜に伝えた。「僕らに任せて、先生は寝ていて下さい」。ナインの気遣いはうれしいが、それに甘える指揮官ではなかった。「来て下さいと頼まれると思ったら…。冷たいな」。これは照れ隠しの冗談だろう。朝、目が覚めると、体調は良くなり、球場に向かった。試合の大半を日陰のベンチ奥で過ごしたが、4回の場面は違った。「流れが悪かったし、勝ちたいから、前に出ていた」。微熱はあったが、勝利への執念が体を動かした。
この日もほとんどサインは出さなかったという。4戦連続の2ケタ安打の強力打線が頼もしかった。春3度の優勝を誇る古豪だが、夏は準Vの1967年(昭和42)以来、40年ぶりの4強進出。選手が監督に“良薬”をあと2試合届ければ、夏の壁を突き破る。【田口真一郎】
[2007年8月20日9時38分 紙面から]
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