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帝京高島11奪三振完投勝利/夏の甲子園

帝京対神村学園 帝京の高島は最後の打者を三振に仕留めガッツポーズ(撮影・藤尾明華)
帝京対神村学園 帝京の高島は最後の打者を三振に仕留めガッツポーズ(撮影・藤尾明華)

<全国高校野球選手権・帝京9-2神村学園>◇15日◇2回戦

 今春センバツ4強の帝京(東東京)の背番号「11」、高島祥平投手(2年)が11奪三振の完投勝利を飾った。初戦で10奪三振のエース垣ケ原達也、プロ注目の大田阿斗里(ともに3年)に次ぐ第3の男は、自己最速にあと1キロに迫る148キロの直球で2回以降は無失点に抑えた。打線も大会通算58度目の先発全員安打の13安打で、9-2と神村学園(鹿児島)に圧勝した。3回戦は、155キロ右腕の仙台育英・佐藤由規投手(3年)を打ち砕いた智弁学園(奈良)と対戦する。

 低めにコントロールされた直球に、バットが空を切る。9回2死から高島が投じた143球目と144球目がともに、この試合最速の148キロを計測。空振り三振で締めると、クールにマウンドを降りた。9回4安打11奪三振。これまで3年生2投手の陰に隠れていた第3の男が、一躍スポットライトを浴びた。「これから試合の間隔も短くなるし、1人で投げ切って先輩たちを休ませたかった」と笑顔を見せた。

 仙台育英・佐藤由が敗れた日に、ニューヒーロー誕生の予感漂う完投劇だ。昨夏2年生だった佐藤由が甲子園で出した145キロを3キロ上回った。横浜の高浦スカウトは「来年の1巡目候補に入る可能性がある選手。2年生で148キロ出すんだからもちろんA評価です」と将来性に期待した。

 後半でも衰えないスタミナはアイスホッケーで鍛えた下半身が支えている。小学4年から6年までジュニアチームでプレー。全国大会優勝経験があり、DFとして殊勲賞を受賞した。中学で野球をやるか迷ったことがあったほどの実力者。小学生の時から午前0時すぎまでリンクで練習を行い、強い足腰を作り上げた。

 決戦前夜は“優勝レシピ”を食した。東西東京の代表校は毎年宿舎を入れ替えるため、帝京の宿舎は昨夏の早実と同じ。試合前夜にはステーキの上にトンカツが乗ったスペシャルメニューが必ず出る。早実・斎藤佑樹投手(現早大1年)らが愛したボリューム感。帝京ナインも14日に食べて「縁起がいいです」と声をそろえた。ご飯は1食3合がノルマ。高島は「昨年より体重が10キロ増えた」とパワーアップを喜んだ。

 センバツは敗れた準決勝の大垣日大戦に先発し、わずか9球で降板した。「あの悔しさは忘れない」。1度もビデオを見返すことなく、雪辱のチャンスを狙っていた。「150キロ出したい気持ちはあるけど、今はスピードより抑えることが大事」と、マウンドとは対照的に謙虚に締めた。【前田祐輔】

[2007年8月16日9時42分 紙面から]

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