中田7戦連続不発も9K好投/大阪大会

- 北陽戦で6回1失点と好投した大阪桐蔭・中田。3年連続の甲子園出場まであと1勝だ(撮影・奥田泰也)
<高校野球大阪大会>◇29日◇準決勝
大阪桐蔭・中田に、ドラマチックな舞台が用意された。あと1勝に迫った夏3連覇。最大のライバルが最後の関門となって立ちはだかる。金光大阪のエース植松だ。通算8打数無安打に抑えられている因縁の相手と、再び決勝戦で雌雄を決する。「個人的にはやられっ放し。高校ではもう戦うこともない。最後は相手にも自分にも勝って、いい形で終わりたい」。
決戦を前に完全に吹っ切れた。北陽との準決勝では中前打の1本だけで、7戦連続で本塁打が出なかった。その一方で、先発マウンドでは6回を9奪三振で1失点。初回にいきなり3連打を浴び、連続無失点が19回2/3で途切れたが、スライダー主体の投球で立ち直った。ここで怪物スラッガーの意識は完全に切り替わった。「今の状態でホームランを狙うのは間違っている。自分の立場では、(植松を)打つことよりもまず投げ勝ちたい」。打席よりもマウンドに集中し、アーチは封印。エースの役割を果たすことが優勝への近道と考えている。
気温30度を超える酷暑の中での登板が続くが、中田の体調が絶好調だ。この日の試合後は陽気だった。「僕、やせたと思いませんか? 投げるたびに体重が落ちる」。食欲は落ちていないが、大会前に100キロあった体重が92キロになった。重めの仕上がりを不安視されていたが、勝ち進むたびに体にキレが出てきた。この日の直球は最速145キロと中田にしては普通だが、スライダーの鋭さは抜群だ。決勝は連投での登板となるが、全く問題にしていない。
快挙達成はすぐそこだ。夏3連覇は83年~85年のPL学園以来2校目。1年夏から試合に出続ける中田が清原、桑田と同じ道を歩むことになる。「挑戦できるのは、大阪桐蔭だけ。必ず勝ち取りたい」。もちろん、歓喜の瞬間はマウンドの上で。高校入学からいまだ経験のない胴上げ投手となって、聖地に帰る。【田口真一郎】
[2007年7月30日9時29分 紙面から]
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