桐光逆転V2年ぶり甲子園/神奈川大会

- 試合後、負傷で途中交代した桐光学園・奥野(右)の肩を抱く、決勝打を放った山野周(撮影・為田聡史)
<高校野球神奈川大会>◇29日◇決勝
全国最激戦区の神奈川は、桐光学園が逆転勝ちで2年ぶり3度目の優勝を決めた。5-8で迎えた7回に3点を入れて追い付くと、負傷退場の奥野智也捕手(2年)に代わって出場の山野周捕手(3年)が、9回に勝ち越しの2点適時打。30年ぶり出場を狙った東海大相模を10-8で振り切った。
執念の一打だった。8-8の同点で迎えた9回表2死満塁。桐光学園・山野周がライト前に運ぶ。2者が生還し、土壇場でついに勝ち越しに成功した。その裏、5回途中からリリーフした丸山達也投手(3年)が、相手の反撃を断ち、2年ぶりの甲子園を決めた。殊勲の山野周は「打ったのは真ん中スライダー。狙ってました」と捕手ならではの配球の読みがズバリ当たった。
6回裏だった。先発でマスクをかぶった奥野が、ランニング本塁打を狙った東海大相模・田中広輔遊撃手(3年)と本塁上で激突。右ひざ上を強打し、7回裏から山野周が守備に就いた。治療を終え、9回からベンチに戻った奥野は、山野周が打席に入る前から目を真っ赤にした。「チーム1番の頑張り屋なので」と先輩捕手の打席を見守った。山野周も「奥野のために絶対勝って甲子園へ行こうと思いました」と後輩の熱い視線に応えた。
昨秋まで山野周が正捕手だったが、昨夏から捕手をはじめ、急成長する奥野に、今春からレギュラーの座を明け渡した。野呂雅之監督(46)は「(山野周は)腐らずやってた。それに尽きると思います」と、チーム内の競争が大事な場面で好結果につながった。
5月には、2年前に逆転で甲子園出場を決めた慶応との県大会決勝のビデオを2、3年生で回覧した。タイムを取る間や、配球、ベンチワークを確認。先制されても逆転できるチームへの変ぼうを、ナインはあらためて強く意識。その意識が今大会準決勝、決勝での逆転勝利につながった。指揮官は「1番いい試合だった。今まで通りの試合を甲子園でもできるようにしたい」と、2年ぶりの大舞台での大暴れを誓った。【越戸淳】
[2007年7月30日9時53分 紙面から]
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