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仙台育英佐藤にスカウト大集結/宮城大会

宮城県大会初戦の大崎中央戦で10三振を奪い1失点完投勝利を挙げた佐藤由(撮影・栗山尚久)
宮城県大会初戦の大崎中央戦で10三振を奪い1失点完投勝利を挙げた佐藤由(撮影・栗山尚久)

<高校野球宮城大会>◇12日◇1回戦

 打の注目が大阪桐蔭・中田翔(3年)なら、投は佐藤由だ。プロ注目の仙台育英(宮城)の佐藤由規投手(3年)の今夏初戦に、巨人4人を筆頭に8球団11人のプロスカウトが集結した。宮城大会1回戦の大崎中央戦に先発。2安打1失点10奪三振の力投で完投勝利を飾った。4月21日、春季地区大会1回戦の東北学院榴ケ岡戦以来となる公式戦登板。今春センバツ直前の左手甲亀裂骨折、特待生問題による春季大会辞退などを乗り越え、高校生ドラフト1巡目候補の「みちのくのドクターK」がラストサマーへ発進した。

 いよいよ、みちのくのドクターKが発進した。打で注目を浴びるのが大阪桐蔭・中田なら、投の最有力は佐藤由。この日、4月の地区大会1回戦以来となる公式戦に登板。久々の登場に、8球団(横浜、オリックス、西武、ロッテを除く)11人のスカウトが集結した。4人が視察に来た巨人の山下哲治スカウト部長は「やっぱり良いですね。春から比べて腕の振りもよくなっている。スライダーは手が出ないでしょう」と絶賛。日本ハムの石川晃スカウトは「腕も振れているしプロのボール。及第点をあげられる。即戦力ですね」と舌を巻いた。地元のスター候補獲得を狙う楽天の上岡良一スカウトは「バランスもよく、安心して見ていられた」と話した。

 朝から降り続く雨で試合開始は1時間遅れたが、雨雲を吹き飛ばす快調なリズムで飛ばした。この日最速は、3回先頭打者への初球。巨人スカウト陣のスピードガンが計測した149キロ。切れのいいスライダー、フォークも織り交ぜ、終わってみれば外野に飛んだ打球は、わずか3本という力投だった。暴投で1点を失ったが「ストレートを見せ球に使った。途中で配球を変えたり、相手に的を絞らせないことを心掛けた」とスピードだけではない投球術も披露した。

 左手甲亀裂骨折のまま挑んだ今春センバツは優勝した常葉学園菊川(静岡)に1回戦で惜敗したが、横浜・松坂(現レッドソックス)に並ぶ、センバツでは3人目の150キロ大台をマークした。

 今年に入ってメジャー球団スカウトが練習視察するなど日米プロの熱い視線を浴びる中で、チームは4月の春季地区大会は特待生問題で大会途中で辞退。6月に入ってようやく実戦を再開し登板。同24日の練習試合、栃木・小山戦で自己最速の155キロを計測した。この日は姿を見せなかったが、横浜スカウト陣も徹底マークしており、打者・中田に対し、投手は佐藤由が12球団の1巡目候補に挙がることは間違いない状況だ。

 大会直前の7日、練習試合で右手親指付け根にピッチャーライナーが直撃しヒヤリとさせたが幸い骨に異常なく、懸命のリハビリで間に合わせた。

 昨夏は県大会決勝で東北との延長15回と再試合を1人で投げ抜き、チームを5年ぶりの甲子園に導いた。今夏は、今春センバツに続き3季連続甲子園に燃える。「目指すは頂点。ぶっ倒れるまで投げるつもり」。ハンカチ王子に沸いた昨夏からちょうど1年。今年は中田翔と佐藤由規の「夏」になる。【塩谷正人】

[2007年7月13日9時52分 紙面から]


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