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2006年甲子園特集

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帝京我妻、17針の痛みに耐え/夏の甲子園

帝京の我妻(左)は福岡工大城東を下しナインと握手(撮影・藤尾明華)
帝京の我妻(左)は福岡工大城東を下しナインと握手(撮影・藤尾明華)

<全国高校野球選手権:帝京5-4福岡工大城東>◇15日◇3回
 顔面死球からわずか3日。大けがを乗り越えた我妻壮太捕手(3年)が、チームを4年ぶりのベスト8へ導いた。
 12日の如水館戦で口の左下に死球を受けた。骨に異常はなかったが、衝撃で歯が口元を貫き穴が開いた。17針を縫う大けがだった。夜は麻酔が切れ、激痛に苦しんだ。「ここまで大きいけがは記憶にない。でも監督から『できるだろう』と言われうれしかった」。試合中は口元にガーゼを当て、痛みに耐えながらマスクをかぶり続けた。
 初戦は途中退場したが、この日はフル出場。「気のやさしい2人がよく踏ん張ってくれた」。2人の2年生投手を強気のリードで引っ張った。監督として甲子園通算40勝目をあげた前田監督も「彼がいれば2年生も安心。ここまで投手を頑張らせたのは大きい」と信頼を置いている。8回途中の継投も、我妻の意見によるものだ。
 打撃は2試合で5打数無安打と不振が続く。それでも試合前「せめてバントくらいは決めたい」と言ったとおり犠打を2つ決めた。2回の犠打は大量4得点につながった。10回には三塁ゴロが野選を誘った。「痛さでマイナス。ボテボテがセーフになってプラス。これでチャラですね」とまだ大きく開かない口でほほ笑んだ。
 抜糸は大会後だが次戦もマスクをかぶる。「最後の大会なんで、ちょっとしたことで休みたくない。みんなで気を引き締め直す」と燃えていた。「弱い弱いと言われ続けたので見返したい」。ベスト8では満足しない。痛みをもろともしない守備の要の目標は、11年ぶりの頂点だ。【小松正明】



 

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