熊本工が27年越しリベンジ/夏の甲子園

- 9回表熊本工2死二塁、狩場は右中間を破る勝ち越し適時二塁打を放つ
<全国高校野球選手権:熊本工5─3天理>◇14日◇2回戦
熊本工(熊本)ナインが、天理(奈良)に27年越しのリベンジを果たした。80年夏に伊東勤(43=現西武監督)を擁し、天理と3回戦で激突したが、3─6で敗れた。伊東先輩の夢を打ち砕いた天敵を、同点で迎えた9回、4番狩場隆明(3年)の決勝打で下した。96年夏の準V以来、10年ぶりの3回戦進出。強い「熊工」が帰ってきた。
名門校の意地にかけても負けられなかった。逆転勝ちで強豪・天理を下した林幸義監督(59)は、お立ち台の上で感無量の様子だった。「最後は選手の気迫が勝敗を分けた。やっとリベンジできてうれしい。長かった…」。林監督が指揮を執った就任1年目の80年夏。主砲・伊東勤(現西武監督)を擁し、甲子園で天理と3回戦で対戦したが、辛酸をなめた。この日は一塁側アルプスに当時のメンバーが詰め掛けており「喜んでくれていると思う」。林監督は、27年越しの雪辱勝利をかみ締めていた。
伊東監督ばりの勝負強さを発揮したのは主砲・狩場だった。同点で迎えた9回2死二塁。投手に集中するため帽子を目深にかぶった左の大砲は、2番手藤井貴之(3年)が捕手のサインに2度、首を振った動作で、直球1本に絞った。「2度首を振ったし、自信のある直球で来ると思った」。13日は消灯時間ぎりぎりまで食堂のテレビでビデオ研究した成果を発揮。フルカウントから140キロの直球をたたいた打球は、右中間を破る勝ち越し適時二塁打となった。6回には悪送球、8回にも三邪飛を落とす失策を犯した狩場は「主将なのに守りで足を引っ張った。絶対打ってやろうと思った」。今大会9打席目にして飛び出した初安打がV打。チームリーダーに笑みが戻った。
熊本工の3回戦進出は、96年夏の準V以来10年ぶりだ。悩める主砲がうっ憤晴らしの一撃を放てば、4月末の九州大会で右肩を痛めたエース前田慎一郎(3年)が、約100日ぶりに3イニングを投げるなど好材料がそろってきた。昨夏の甲子園経験者も7人おり、内野ゴロや相手の失策で3点を奪うなどソツのない熊工野球が帰ってきた。「次も気を引き締めていきたい」(狩場)。夏3度の準優勝を誇る名門校が、伊東先輩の悔しさも晴らし、深紅の優勝旗へと向かう。【浜崎孝宏】
▼80年3回戦VTR 熊本工は序盤の5失点が響き、就任1年目の林監督に甲子園3勝目を贈れなかった。3番伊東勤はソロ本塁打で存在感を見せ、後に西武入団。天理の2年生4番藤本博史は二塁打2本を放ち、後に南海へ進んだ。ほかに、この試合に出場した選手でプロ入りしたのは熊本工・大津一洋(西武)と天理・川本和宏(南海)。
最新ニュース
- 香川西、9回に意地見せる/夏の甲子園 [15日20:49]
- 駒苫、帝京など8強入り/夏の甲子園 [15日20:03]
- 鹿児島工が先発全員17安打/夏の甲子園 [15日20:02]
- 青森山田、9回に力尽きる/夏の甲子園 [15日18:34](写真あり)
- 帝京が福岡工大城東に勝つ/夏の甲子園 [15日17:53]
- 東洋大姫路が桐生一振り切る/夏の甲子園 [15日14:46]
- 駒苫が逆転サヨナラ勝ち!/夏の甲子園 [15日14:11]
- 駒大苫小牧6点差はねのけた/夏の甲子園 [15日14:05]
- 青森山田力尽きた/夏の甲子園 [15日12:02]
- 天理が痛恨の逆転負け/夏の甲子園 [15日10:19](写真あり)
- 智弁和歌山・高嶋監督夏28勝/夏の甲子園 [15日10:15](写真あり)
- 静商、最高の夏終わる…/高校野球 [15日10:15](写真あり)
- 福知山成美・駒谷1発&完封/夏の甲子園 [15日10:12](写真あり)



