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2006年甲子園特集

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智弁和歌山・高嶋監督夏28勝/夏の甲子園

5回表(智弁和歌山)1死二塁、古宮が右越えに二塁打を放つ(撮影・梅根麻紀)
5回表(智弁和歌山)1死二塁、古宮が右越えに二塁打を放つ(撮影・梅根麻紀)

<全国高校野球選手権:智弁和歌山5-2金沢>◇14日◇2回戦
 智弁和歌山の高嶋仁監督(60)が夏の甲子園通算勝利数で歴代1位に踊り出た。金沢(石川)の2回戦で、5回に集中打で5得点を挙げ、試合を決めた。これで夏28勝とし、中村順司氏(元PL学園、現名商大監督)、木内幸男氏(常総学院総監督)を抜いた。春夏通算でも50勝の大台にあと1勝。3回戦では優勝候補の八重山商工(沖縄)と対戦する。4年連続の天理(奈良)は熊本工に逆転負けし、2回戦で敗退した。
 痛み止めを飲んで試合にのぞんだ。5回1死二塁。古宮克人主将(3年)はカウント2-1からの6球目スライダーを振り切った。痛みは走ったが「体が反応してくれた」。打球は右翼フェンスまで延びる二塁打。二塁走者のスタートが遅れ、先制打にはならなかった。それでも7安打で一挙に5得点のビッグイニングをしっかりとチャンスメイクした。
 6月初旬の春季近畿大会後、左足首に違和感を覚え、病院に行った。診断は疲労骨折。最後の夏、骨折箇所は徐々に良くなったが、それをかばうためにじん帯を痛めてしまった。
 夏の甲子園最多タイの勝ち星を挙げていた高嶋仁監督(60)は、この試合で28勝目を挙げ、最多勝監督となった。春夏通算では49勝。そのモッットーは『ハートのない子は交代させる。それが智弁(和歌山)の野球』。高嶋イズムを一番理解する主将は、行動でそれを示した。「自分が休んだら示しがつかないし、練習で士気を高める役目がある」。痛みがあることは、監督にも報告しなかった。高嶋監督は素振りを見て足の故障に気づいたが、あえて問いたださず、試合で使い続けた。
 和歌山大会。古宮は初戦で1番を打ったが、2戦目以降は2番に下がった。打率も2割に届かず、優勝に貢献する活躍はできなかった。だが甲子園では再びトップバッターに起用された。「1番に送り出してくれる監督の期待に応えたい」。この日は二塁打のほか、初回は11球粘って四球を選ぶなど計3四球。残る1打席も送りバントを成功させ、全5打席で1番打者の役割を果たした。試合終了後、高嶋監督は先頭に立ってチームを引っ張る主将を「3年生で最後、意地を見せてくれた」と評した。
 「何としても区切りの50勝は自分達がプレゼントしたい」。和歌山大会で優勝した時、古宮が口にした言葉がいよいよ現実味を帯びてきた。【堀田卓郎】



 

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