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2006年甲子園特集

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鹿児島工が初陣で白星/夏の甲子園

7回表鹿児島工2死三塁、鮫島が左前に勝ち越しの適時打を放ちガッツポーズ
7回表鹿児島工2死三塁、鮫島が左前に勝ち越しの適時打を放ちガッツポーズ

<全国高校野球選手権:鹿児島工3-2高知商>◇12日◇2回戦
 49代表で最後の登場となった春夏通じて初出場の鹿児島工(鹿児島)が、甲子園初勝利を飾った。同点で迎えた7回。プロ注目の鮫島哲新主将(3年)が勝ち越しの左前適時打を放ち、守っても2投手を好リード。9回の守りでは、けん制で二塁走者を刺すなど攻守でチームをけん引し、強豪高知商(高知)を下した。注目の対決となった第4試合では、早実(西東京)が大阪桐蔭(大阪)を下した。13日は、清峰(長崎)と八重山商工(沖縄)が3回戦進出をかけて登場する。
 初出場とは思えぬ落ち着いた試合運びだった。49代表でトリを務めた鹿児島工が、1点差勝ちで初陣を飾った。勝った瞬間、中迫俊明監督(47)はベンチ前でガッツポーズ。7回に鮫島の勝ち越し適時打で得た1点を最後まで守り抜いた。「ウチはいつもハラハラする展開。跳び上がりたいくらいうれしい」。鹿児島の県立校としては夏初勝利と重なり、指揮官の目尻は下がりっぱなしだった。
 冷静だった。土壇場9回無死一、二塁の守り。2番手下茂亮平(3年)にスイッチした後だ。相手の1番・片岡恵一(3年)が、送りバントを空振り。プロ注目捕手・鮫島哲新(3年)は、飛び出した二塁走者を見逃さない。「下茂の球はバントしにくいので(けん制を)狙っていた」。春先に肺炎で2カ月間、戦線離脱した鮫島が「春はみんなに迷惑を掛けたし、夏は勝利に貢献したかった」と二塁走者をけん制で刺す、ビッグプレーでもり立てた。その後、2死一、二塁。最後は松岡寛斉(3年)の中堅に抜けようかという打球が、下茂の足に当たり二塁手の前に転がるラッキーバウンド。二塁封殺で白星を手にした。
 日ごろの心掛けが、ツキを呼ぶ。宿舎前の公園で体操や素振りを行うナインだが、感謝の気持ちを込めて連日の草むしりを励行。公園は日ごとにピッカピカ。「野球の神様が味方してくれた」(中迫監督)。最後の幸運な打球は、普段の善行がもたらした「ご褒美」だったのかも知れない。
 地の利も生きた。宿舎は甲子園から歩いて約5分。1日に大阪入りしたナインは、毎朝、散歩で甲子園1周が日課。練習後は第4試合を連日観戦。マンモスの雰囲気は十分知っていた。「甲子園には毎日来ているので初めてという感じじゃなかった」と蒔元勇紀左翼手(3年)は話した。
 同校OBのソフトバンク川崎からは、初出場のお祝いに野球バッグとTシャツが部員に贈られた。「また勝ちます。(川崎)先輩に恩返しできてうれしい」(鮫島)。一番遅い勝利となった鹿児島工が、甲子園生活を最後まで満喫する。【浜崎孝宏】



 

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