帝京4発、強打復活/夏の甲子園

- 【帝京-如水館】8回、帝京塩沢が2者連続となる本塁打(撮影・前岡正明)
<全国高校野球選手権:帝京10-2如水館>◇12日◇2回戦
帝京(東東京)は、大会タイ記録の1試合4発で如水館(広島)を打ち破った。
先制攻撃が「勝利の方程式」。帝京が初回から襲い掛かった。1番不破卓哉(3年)が「内角を攻められていたので」と直球を読み切り、強振。右越えにいきなりの先頭打者弾だ。
帝京に強打が復活した。圧巻は8回だ。1死から4番中村晃(2年)が内角寄りのスライダーをとらえた。「手応えは完ぺき」。勝ち越し弾は、右越えに浜風をものともしなかった。続く5番塩沢佑太(3年)は「中村が打っていたので」と初球スライダーをバックスクリーンに打ち込む。「うれしくて(ダイヤモンドを)1周するのが速かった」。締めは9回、6番雨森達也(3年)が1死二塁から直球を左翼席へ、チーム4本目となる2ラン。「(4本塁打の)意識はしていなかった。でも、流れは来ていると思いました」。甲子園の右、中、左越えにたたき込んだ1試合4本塁打は「強打」の代名詞となったかつてのPL学園、智弁和歌山に並ぶ。
高校通算本塁打は中村が31本、塩沢は34本。もともと長打力はあるが本塁打が勝利に結び付かず、今夏チームは長打を捨てた。機動力野球に転換して東東京大会は6試合で48盗塁。“新生帝京”とまで呼ばれた。
この日は徹底的に警戒され、9回に重盗を決めるまでけん制死2つ、盗塁死2つ。ならば、とばかりの「強打」復活だった。結局、15安打10得点。だが、前田三夫監督(57)は「まさかホームランがあんなに飛ぶとは」と笑いながら「自信にはなるでしょうが、次の試合もいつも通りです」とこれまでのスタイルを守ることを強調した。
復活した長打力に、予選を勝ち抜く段階で身につけた機動力。「今年の春、1度はあきらめた」とまで言ったチームは、甲子園で成長のあとをみせた。【小松正明】
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