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2006年甲子園特集

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東洋大姫路、精神力で突破/夏の甲子園

9回表(甲府工)1死満塁、青木はセカンドゴロで一塁に猛然とヘッドスライディングするも、併殺となりゲームセット(撮影・栗木一考)
9回表(甲府工)1死満塁、青木はセカンドゴロで一塁に猛然とヘッドスライディングするも、併殺となりゲームセット(撮影・栗木一考)

<全国高校野球選手権:東洋大姫路4-2甲府工>◇11日◇2回戦
 東洋大姫路(兵庫)が粘り強さを発揮し、県勢の初戦連敗を「4」で止めた。5回にチームの支柱・林崎遼遊撃手(3年)がタイムリー二塁打を放つなど、試合の主導権を握った。終盤に追撃を受けたが、伝統の堅守で逃げ切った。3回戦敗退した01年以来の勝利で、県勢夏の甲子園通算120勝の節目を飾った。
 鍛えられた“心”が勝利を呼んだ。2点リードで迎えた9回1死満塁。伝令の長野哲也(3年)がマウンドに走る。「ゲッツー取って終わろう」。二遊間に打球が転がる。捕球した吉川卓臣二塁手(3年)が二塁ベースを踏み、一塁へ送球。勝利の瞬間、東洋大姫路応援団で埋まる一塁側アルプスは歓喜の渦に包まれた。
 5年ぶりの初戦突破。道のりは平坦ではなかった。3回に2番香月佑介外野手(2年)の二塁打で先制。5回までに4得点を奪ったが、終盤に追い上げられた。8回に2点差まで迫られ、9回には一打同点の大ピンチ。それでも東洋大姫路ナインが浮き足立つことはなかった。あの5日間を思い出せば…。強い精神力が身についていた。
 6月の合宿。退任した藤田元前監督(49)の後を継いだ堀口雅司新監督(40)は、東洋大姫路伝統のメニューを受け継いだ。選手は極限まで追い込まれた。5時半に起床。眠気が覚めやらぬまま近くの山に走り出す。手を使いながら45度の傾斜を登り、30分以内に戻れなければペナルティー。走り込んだ後の朝ご飯では、どんぶり5杯を口にする。吐く選手も続出した。
 午後7時から同10時までグラウンドを走り続けた。設定されたタイムを切れず、午前0時まで走り込んだ日も。「もう辞めてしまいたい」。弱音を吐く選手もいた。「しんどい時は合宿の辛さを思い出す」と林崎遼内野手(3年)。この5日間に勝る苦しみはないと信じている。
 「厳しい展開は予想していた」。堀口監督は充実した表情を浮かべた。兵庫大会決勝ではサヨナラ逆転勝ち。接戦には自信がある。兵庫県勢として5年ぶりとなる初戦突破を果たし、更なる上位を狙う。【佐井陽介】



 

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