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2006年甲子園特集

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福岡工大城東、梅野が完封/夏の甲子園

完封勝利に福岡工大城東梅野はガッツポーズをつくる(撮影・梅根麻紀)
完封勝利に福岡工大城東梅野はガッツポーズをつくる(撮影・梅根麻紀)

<全国高校野球選手権:福岡工大城東4-0専大北上>◇11日◇2回戦
 福岡工大城東(福岡)が、専大北上(岩手)を下し、福岡県勢4年ぶりとなる夏の甲子園勝利をつかんだ。エース梅野無我(むが=3年)は、140キロの直球と変化球を低めに集め、散発5安打、9奪三振の完封勝利。防御率0点台を誇る福岡の「ミスターゼロ」が快投を演じた。
 “チームのためになる”大きな完封勝利だった。福岡工大城東のエース梅野が、夢舞台で散発5安打の完封劇。試合が終わった瞬間、リードした宇都宮勇樹捕手(2年)と笑顔でグラブタッチを交わした。自己最速の140キロをマークしても、梅野はお立ち台で謙虚だった。「勝てたことがうれしい。完封は自信になりました。自分の球威より勝つ野球をしたい」。小学時代は泣き虫だった男が、チームに9年ぶりの夏1勝をもたらした。
 福岡の「ミスターゼロ」が看板に偽りのない投球でスコアボードに「0」を9個連ねた。「緊張して最初は捕手のミットも見えないくらいだった」。制球力抜群の梅野が2回に突如、制球を乱し、内野安打と2四球などで2死満塁のピンチを招いた。「打たれてもいいから思い切り投げろ」。杉山繁俊監督(50)の伝令がマウンドに届き、冷静さを取り戻すと右サイドからこん身の直球を外角低めに決め、1番川内将晶(3年)を見逃し三振。福岡大会からの通算防御率もこの日の完封で0・16(56回、自責1)となった。
 名は体を表す。スタンド観戦した父龍一さん(47)は、控えめな息子以上に何度もガッツポーズ。梅野は無我(むが)という名前だが「無我という名前は自分を消して人に尽くすためにつけた。今日はそんな投球だった」と目を細めた。
 新チーム結成時は、練習試合などでサヨナラ負けするなど調子は上がらなかった。それでも研究熱心な梅野は、ソフトバンク和田毅投手に関する著書を読み、リリースポイントを打者寄りにするため投球のステップ幅を1足広げ、6・5足に。さらに今大会用に習得したシンカー、シュートボールも解禁。相手に的を絞らせなかった。3月の練習試合では、前の試合で勝利した東洋大姫路を下し自信もつけた。「次も打たせて取る投球をしたい」。三振数、防御率などに一切、色気を出さない「ドクターゼロ」が「フォア・ザ・チーム」の投球でゼロを刻む。【浜崎孝宏】



 

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